July 26, 2018

P.RHYTHMのウェアは自宅で洗えます

暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか?

シーズンが終わってから、ディーラーさんやユーザーのみなさまからウェアのメンテナンスについての問い合わせが増えてきましたので、ウェアのメンテナンス方法についてご説明させていただきたいと思います。

「スノーボードウェアって自宅で洗濯しても大丈夫なんですか?」という質問を良く受けますが、もちろん大丈夫です。
むしろ P.RHYTHMのウェアはご自分で洗濯する ことをおすすめしています。

ウェアを長持ちさせるためには「汚れを落とす=洗う」ことが何よりも重要です。
これから洗濯方法について順を追ってご説明していきます。
  1. 洗濯する前の注意事項
  2. 使用する洗剤は?
  3. 洗濯モードは?
  4. 干し方は?
  5. 乾燥機は使用する?
  6. 撥水剤は?
  7. 何日使ったら洗濯するの?
  8. 保管方法は?

【1. 洗濯する前の注意事項】
まず洗濯する前に
以下の項目を必ずチェックしてしてください。
ファスナーが開いていたりマジックテープが付いていない状態で洗濯してしまうと、ウェアが破損したりダメージを受けることがありますのでご注意ください。
  • ポケットの中に何も入っていないことを確認してください。
  • ファスナーはすべて閉めておく
  • マジックテープは付けた状態にしておく
  • ボタン
  • ドローコード類は締め付けた状態から戻しておく

【2. 使用する洗剤は?】

洗剤は液体の中性洗剤をご使用ください。
粉末の洗剤を使用すると洗剤のカスが付着してしまうことがあり、ウェアの機能を損なう原因になります。
おすすめはアウトドアショップなどで販売されている「透湿防水素材用」の洗剤ですが、 NIKWAX と GRANGERS は特に実績もあり信頼性が高い製品です。
また個人的に使用しているのが「がんこ本舗」さんという国産のメーカーが販売している「海へ」という洗剤です。
汚れを生分解するため細かい汚れまで落ちて、尚且環境へもやさしいのが特徴です。
最近は「海へ」に改良を加えて KOSSYMIXブランド から発売されている「N10 Liquid sorp」という洗剤も使用しています。

1洗剤
左:NIKWAX テックウォッシュ / 右:KOSSYMIX N10 Liquid sorp

【3. 洗濯モードは?】
そして実際に洗濯する工程に入ります。
基本的には「手洗い」を推奨していますが、洗濯機の使用も可能です。
以下は洗濯機を使用した場合の洗濯方法になります。
  • 洗濯機を使用する場合は「手洗いモード」が「一番弱い水流」を選択してください。
  • 水の温度は30℃程度のぬるま湯か、30℃以下の水。温かいお湯は使用不可です。
  • すすぎは十分に行ってください(2〜3回程度)。
  • 脱水は水気を飛ばす程度にして、長時間使用しないようにしてください。
注)すすぎ、脱水の直後に乾燥機を使用すると、シームテープや接着箇所が剥がれてしまう可能性がありますので、この段階 で乾燥機は使用しないでください。

2洗濯機投入
15日ほど使用したウェアを洗濯機に入れたところ

3洗濯機設定
洗濯機の設定(手洗いモードのメニューが無いため、一番弱い水流に設定)

【4. 干し方は?】
長時間太陽の光が当たる場所に干すのは避けてください。生地が劣化したり変色してしまう場合がありますので、ご注意ください。
  • 軽く脱水を行った後に形を整えて「陰干し(できれば平干し)」してください。
  • 水気が完全に無くなるまで乾燥させてください。
4陰干し
写真は陰干しではありませんが、できれば平置きの陰干しを推奨


【5. 乾燥機は使用する?】
陰干しして完全に水気が無くなってから、乾燥機(
15〜20分程度)にかけてください。
乾燥機を使用するのは、乾燥させるためというよりは「撥水効果を復活させるため」です。

新品の状態の生地表面にはフッ素樹脂を蒸着させた「撥水加工」が施されています。
ウェアが汚れると、汚れが撥水加工の上やすき間に入り込んでしまい、撥水加工が押しつぶされた状態になっています。
押しつぶされた撥水加工(フッ素樹脂)を元の状態に戻すためには、熱を加えることが最も効果的です。

アイロンを使用しても熱を加えるという効果はありますが、かけ方によってムラができる可能性があります。
効率よく均一に仕上げるためには、
乾燥機を使用するのがおすすめです。

5乾燥機
写真はコインランドリーの乾燥機にかけているいるところ。
時間の目安は15〜20分程度。


【6. 撥水剤は?】
ウェアが新しいうちは上記の工程で洗濯(すすぎ、陰干し、乾燥機) を行うと、完全に新品の状態までは戻りませんが、ある程度までは撥水効果が復活します。
P.RHYTHMのウェアは30回洗濯後で初期の撥水機能の70%を維持する「超撥水加工」を施しています。
使用するコンディションや汚れ・生地表面のダメージの度合いにもよりますが、洗濯回数が10〜15回程度あれば撥水剤は不要です。
何回か洗濯して撥水しなくなった場合に、撥水剤をご使用ください。
尚、撥水剤は上記のおすすめした洗剤と同じ ブランドのものをご使用ください。
7洗濯後の撥水1
乾燥機から出してあら熱をとってから、水道水をかけて撥水状態をチェック。


8洗濯後の撥水8
拡大すると、水滴がきれいな丸になって撥水が復活しています。

9洗濯後の撥水-ALPHA
POLARTECR ALPHA を使用した ALPHA HOOD ZIP JACKET も同じ方法で洗濯しました。
写真の通り撥水機能を維持しています。

【7. 何日使ったら洗濯するの?】
汚れや使用したコンディションにもよりますが、10日くらい使用したら洗濯してください。
湿った雪や雨・みぞれには汚れが多く含まれていますので、このようなコンディションにあたった場合は撥水機能が低下していまうことがあります。
水を弾かないと感じたときは、早めのタイミングで洗濯することをおすすめします。


【8. 保管方法は?】
風通しの良い場所に、ハンガーにかけた状態で保管することをおすすめします。
折りたたんだで保管していると、生地表面の撥水加工が押しつぶされた状態になってしまうため、撥水機能が低下してしまうことがあります。
折りたたんで保管していた場合は、使用する前に1週間程度ハンガーにかけておいてからご使用ください。
新品のウェアもビニール袋から出してハンガーに数日かけておいてから使用するのがおすすめです。


スノーボードは自分でワックスかけるけど、ウェアはクリニング屋さんに出していたという人が多いのではないかと思いますが、ウェアも自分で洗ってみると不思議なことに今まで以上に愛着がわいてきます。
きれいな状態に保つことで、ウェアの機能を維持することができ、結果的に長持ちさせることにつながります。

この機会に是非、ご自宅で洗濯に挑戦してみてください。

PS. ご紹介した洗濯方法は P.RHYTHM outerwear の製品のみに該当するものになります。他メーカーの製品のクリーニング・メンテナンス方法につきましては、各メーカーにお問い合わせください。

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