January 02, 2020

“POLARTEC POWER STRETCH PRO” ミッドレイヤーのお話し

あけましておめでとうございます。
年が明けてようやく冬らしいコンディションになって来ました。
いよいよ本格的なシーズンに入りますが、これからの季節に重要になってくるミッドレイヤーの紹介したいと思います。
先日はベースレイヤー(POWER WOOL GRID)の紹介をしましたが、ベースレイヤーの上に重ね着するのがミッドレイヤーです。「保温性を保つ」のがミッドレイヤーの一番の目的です。

P.RHYTHM のミッドレイヤー素材に、17/18シーズンから「ポーラテック パワーストレッチ・プロ」を採用しています。
昨年までは「BLACK」でしたが、今シーズンモデルは「NAVY」にカラーを変更しています。
パワーストレッチ・プロという同じ名前の素材ですが、今シーズンの19/20モデルは新しい素材に変更しました。 昨年までのものは表面に少し光沢がありましたが、今シーズンモデルは表面がマットな仕上がりになり、素材そのものが柔らかい質感になり着心地が良くなっています。

19/20 POWER STRETCH PRO “表面”
PS-Pro_Face1

19/20 POWER STRETCH PRO “裏面”
PS-Pro_Back1

1. POLARTEC パワーストレッチ・プロ ってどんな素材?
Power_StretchPro_rev

POLARTECRパワーストレッチプロは、優れた保温性と伸縮性からミッドレイヤー素材として国内外から絶大な信頼を得ているポーラテック社独自のダブルフェイス構造の素材です。
身体をつつみ込むように4方向に伸縮し、やわらかくあたたかいのが特徴です。
表面にはポリエステルにナイロンを34%混紡しているため、一般的なフリース素材と比較すると耐久性・耐摩耗性・耐ピリング性が非常に優れています。また伸縮素材のライクラを10%混紡することにより、伸縮性を高めています。さらに生地表面がフラットなため生地自体の滑りがよく、他の素材と重ね着(レイヤリング)しても、引っかかりがなくスムースに動くことができます。 
裏面はポリエステル起毛となっており、肌ざわりが良く保温性に優れている。
さらにこの特殊なダブルフェイス構造により、湿気を素早く吸収して表側に拡散する。


2. 通常のパワーストレッチとプロの違いは?
パワーストレッチという名称は同じでも、厚さや原材料の混紡の比率によって数種類のパワーストレッチがあります。その中でも「プロ」という名前が付いている素材は別の素材としてカテゴライズされています。通常のパワーストレッチは表裏ともに「ポリエステル」ですが、パワーストレッチ・プロの場合は「生地の表面にナイロンが混紡されている」ところです。
ナイロンはポリエステルと比較すると、引っ張り強度と摩擦に優れています。つまり生地表面の耐久性と耐ピリング性が高いというのがメリットになります。



[製品情報]
19/20モデルでは縫製工場が変わった関係で、型紙(パターン)を作り直しています。
サイジングは変わりませんが、さらに動きやすく着心地が改善されました。
ファスナーの引き手も新しいタイプに変更しています。


Size:XSw(Women's), S, M, L
Color:NAVY ※1カラーのみ
Price:\22,000+TAX
PRM20311-01
昨年モデルよりも襟の高さを1cm高く修正しています
PRM20311-05

PRM20311-03

Size:XSw(Women's), S, M, L
Color:NAVY ※1カラーのみ
Price:\22,000+TAX
PRM20312-01
フード(バラクラバ部分)のパターンを頭の形によりフィットするように修正しています。
PRM20312-02

PRM20312-04
Size:XSw(Women's), S, M, L
Color:NAVY ※1カラーのみ
Price:\14,000+TAX
PRM20410-01
PRM20410-02

製品の詳細につきましては、オフィシャルサイトを参照ください。
Official Site → prhythmouterwear.com





gakumklog at 17:39|Permalink Products 

December 31, 2019

13年目のシーズンに寄せて

201912131-01_P-Mark

深刻な雪不足が心配された19/20シーズンの始まりでしたが、年末にぎりぎりでどうにか本格的な冬を迎えられそうで一安心です。
そんななか P.RHYTHM onterwear にとっては13年目のシーズンを迎えることになりました。
私自身はこんなに長い間続けてきたとか、毎年の積み重ねでここまで来たといった実感は全くない。
ただただ毎シーズン必死にやってきて、気がついたら13年目になっていたというのが正直なところです。

思い返すと良いことばかりではありませんが、ぶれずにモノづくりを続けることができたのは、何よりもP.RHYTHMのメンバーの協力と影響によるものです。
とにかく雪の上とスノーボードがスキすぎて、24時間、
毎日 、一年中スノーボードや雪遊びのことを考えている。
メンバーが集まれば自分が楽しいと思っていることのぶつけ合いとかぶせ合い、クタクタになるまで毎日遊び倒す。

そんなメンバーたちと雪の上で行動をともにしたりライフスタイルを垣間見たりしながら、彼らのアドバイスをプロダクトに反映する。メンバーが必要な機能やギミックを取り入れ、トレンド的なものや余計なものは排除し、できる限りシンプルなモノづくりを大切にしてきました。
機能や性能が良い素材やパーツがあれば採用することがあっても、これまでのモノづくりの方向性は変えずに続けていきたいと思っています。

そして何よりもここまで続けてこれたのは、P.RHYTHMを愛用していただいているユーザーの皆さまをはじめ、ご協力いただいているディーラーの方々、生産に携わっていただいている関係者の方々、プロモーションに力を貸してくれているカメラマンやメディアの方々、すべての方々に感謝しております。

これからもメンバーともども精進して参ります。
みなさまにとって良いシーズンになることを願っております。
良いお年をお迎えください。

P.RHYTHM outerwear
Director 木村 学


201912131-02_TP-Jiro

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gakumklog at 22:06|Permalink Diary 

December 17, 2019

“POLARTEC POWER WOOL GRID” ベースレイヤーのお話し

ベースレイヤーってそんなに大事?
◯ートテックで十分じゃない?


そう言われると確かにその通りで、普通のゲレンデはレストハウスやカフェなどの設備が整っているから、寒くなったら中に入って休憩したり英気を養えば良い。
そもそも気温も標高も低い山ではアウターの中に何を着ていていても、(作り手としては不謹慎な発言ですが)それほど問題は無いと思います。
特に気力も体力も旺盛な若い人にとっては、高額な肌着なんて無用の長物なのかもしれません。

そうは言っても、やっぱり機能的な肌着(ベースレイヤー)が必要な人、あるいは機能的な肌着を着ていた方が良いシチュエーションやコンディションというのが雪山にはあります。

ひとことでベースレイヤー(又はファーストレイヤー)と言っても、素材はウールに代表される天然素材やポリエステル、ポリプロピレン、アクリルなどの化学繊維があり、厚さも薄いものから厚いものまで、用途によってさまざまな製品が世の中に溢れています。
この膨大な製品の中から自分に合っている製品、もしくは必要な製品を見つけるのは至難の業といえます。
そしてベースレイヤー選びをさらに難しくしているのは、
「同じ日に同じコンディションで同じ製品を使用していても、人によって快適さが違う」ということです。
基礎体温、体感温度、汗の量は人によって個人差があるためです。
暑がりの人と寒がりの人、汗の量が多い人と少ない人、その時のコンディションや使用する人によって快適な素材や厚さは違ってくるということになってしまうのです。

前置きが長くなりましたが、このようにベースレイヤーの素材選びは難しい要因があるのですが
P.RHYTHMのベースレイヤーは POLARTECR POWER WOOL GRID 1素材のみをリリースしています。
ブランド力が無いために1素材しか生産できないというのが正直なところですが、1素材しか選ぶことができないが故に、雪山での使用する際に幅広く対応できそうな素材を採用しています。


1. POLARTECR パワーウールってどんな素材?
ポーラテック社が4年前から販売を開始したベースレイヤー素材です。
Power-Wool_Illust

肌に直接触れる裏側にウール、外気や他のウェアと触れる表側にはポリエステル配した “ハイブリッド(ダブルフェイス)構造” にすることでウールのデメリットを解消し、ウールと化繊のメリットをバランス良く融合することに成功しました。
ウール本来が持っている特性を残しつつ、耐久性・速乾性の高さ等の化繊の特性も兼ね備えています。


[POWER WOOL GRID 裏面(メリノウール):肌に接する面]
P-WoolGrid_Back1
パワーウールに使用している糸は15.5マイクロン(髪の毛の約6分の1の細さ)という超極細の “スーパーファインエクストラ・メリノウール” をグリッド(格子)状に編みこんでいます(グリッドの部分がメリノウール)。グリッド状にすることで、肌に接するタッチポイントから素早く汗を吸湿して、表面のポリエステル層に拡散します。また細かいグリッドのすき間に空気層ができるため、速乾性と保温性を高めることができます。
4シーズン前の発売当初は薄手(142g/屐砲離織ぅ廚任靴燭、17/18シーズンから現在のエクスペディション・ウェイト(153g/屐砲離織ぅ廚鮑陵僂靴討い泙后3謄哀螢奪匹大きくなり、よりストレッチするようになっています。   

[POWER WOOL GRID 表面(ポリエステル)]
P-WoolGrid_Face1
ポリエステルの一番の特徴は、親水性がないため汗や水分を素早く拡散して乾燥させる能力が高いことです。また天然素材のウールと比較すると強度に優れ、耐久性・耐摩耗性・耐ピリング性が高いことがメリットです。さらにパワーウールに採用しているポリエステル面は表面がフラットなため、生地自体の滑りがよく、他の素材とレイヤリングしてもライディングやハイクアップの際に身体の動きを妨げることがありません。

2. なぜウールを選ぶのか?
ウールにはウールだけが本来あわせ持っている特殊な機能がありますが、順を追って紹介していきます。
[天然の吸湿性]
ウールは湿気にさらされると親水性を発揮して汗を吸い込んで衣服内の湿度を調整する。
湿気や汗をウール糸の中に吸収するため、肌表面をドライに保つ、モイスチャーコントロール機能を備えている。
[体温調整機能]
ウールの糸事自体にたくさんの空気保持することができるため、熱を逃さない高断熱な素材あると同時に、快適な体表温度を保とうする働きが備わっている。
[ストレッチ性能]
ウールは繊維が「らせん状」になっておりっているため、繊維自体がバネのような働きをします。
非常に伸縮性が高く、シワにもなりにくい「天然のストレッチ繊維」である。
[抗菌防臭効果]
ウールは天然の防臭効果を備えています。羊毛自体には抗菌作用と強い防臭効果があり、嫌なニオイの元になるアンモニアガスや酢酸ガスなどを、発生から2時間ほどで99%近くまで減少させる能力を持っている。
化学繊維の抗菌防臭加工は使用回数や期間が限られてしましますが、ウールの場合は半永久的に効果が持続する。


3. ウールのデメリット
上記の通りウールが優れているところはたくさんありますが、ウールにも欠点はあります。
重大な欠点といえるのは3ほどあります。

1つ目は「チクチクする」
すること。これはウロコ状の “スケール” といわれている構造のもので、ウール繊維の周りに張り付いて覆っている。


ウール繊維を覆ってるウロコ状の “スケール" を拡大した写真
wool-1
スケールは文字通りウロコのように張り付いていて、不定形に並んでいるスケールの端は写真のように角張っていて、スケール自体は鋼鉄並みに硬い物質でできている。
この髪の毛よりも細い繊維の表面を覆っている構造のかけらの微小な角が、肌に当たってチクチクする原因なのだ。

2つ目は、「洗うと縮む」という問題。
洗うと縮んでしまうのはスケールが原因です。スケールは湿気を吸うと中の繊維が膨張して開く性質があり、スケールが開くことでより多くの水分を吸湿することが可能になるが、洗うと開いたスケール同士が引っかって絡みつき、ほどけないまま固まってしまう。

3つ目は、「強度が弱い」という問題。
一般的な羊毛の太さは40マイクロン(1マイクロン=1000分の1mm)ほどですが、1つ目のデメリットで説明したように繊維が太いほどチクチクするため、肌着には着心地を考えると繊維が求められる。
そこで羊毛の中でも細くて柔らかい毛質のメリノ種のウールが利用されるようになるのだが、メリノウールは20マイクロン以下の細さだ。
ウール繊維(糸)の太さと着心地は比例していて、繊維が細いほど柔らかく肌にもやさしい。
繊維が細くなるほど糸に紡績する際の手間がかかるため高価になる。
メリノウールは繊維の太さによって以下のようにランク分けされている。
太い方から順に
  1. 23〜25マイクロン      :ストロングメリノ
  2. 20〜22マイクロン      :ミドルメリノ
  3. 20〜21マイクロン      :ファインメリノ
  4. 18.5〜19.5マイクロン:エクストラファインメリノ
  5. 17.5〜16.5マイクロン:スーパー エクストラファインメリノ
一般的に肌着に使用されるのは、チクチク感や着心地を考慮して 4. エクストラファイン 〜 5. スーパーエクストラファイン ですが、ここで問題になるのが強度と耐久性です。
繊維が細くなるほど着心地が良くなるのですが、繊維(編糸)が細くなるほど強度が弱くなり、ウールの混率が高く着心地が良いものほど破れやすい製品になってしまいます。
数年前まではエクストラファインメリノを使用した肌着でも、脱ぎ着をする際に引っ張っただけでも破れてしまうことが多々ありました。
ここ数年はウールにポリエステルなどの化学繊維を混紡することで強度を高めた製品が販売されていますが、強度と耐久性という点では化学繊維の方が優れています。

4. P.RHYTM のベースレイヤーアイテム
ウールにもデメリットはありますが、P.RHYTHMのベースレイヤーに「ポーラテック パワーウール・グリッド」を採用している理由は、3つのデメリットをクリア(克服)しているからです。
  • 洗うと縮む → 防縮加工で縮む原因になるウール表面のスケールを取り除いているので、洗っても縮まない。
  • チクチクする → 防縮加工でスケールを取り除いていることと、パワーウールには15.5マイクロンの極細(スーパーエクストラファインメリノよりも細い)の繊維を使用しているため、肌に刺激を感じることはほとんどない。
  • 強度が弱い → ポリエステルジャージ素材の表面に、メリノウールを裏面(肌にあたる面)から編み込んだダブルフェイス構造のため、他の化学繊維の製品と比較しても強度が劣るということはありません。
  • さらに、肌に接しているウール繊維から表面のポリエステル素材に汗を吸い上げて、水分を拡散して素早く乾燥させることができる。ウールをグリッド状に配置した裏面は、隙間にデッドエアを溜め込んで保温性を高めるとともに、空気層ができることで汗の乾燥を促すことに繋がります。
長々と説明してきましたが、雪山で使用することを前提にさまざまな角度から考えてみると「POLARTECR POWER WOOL GRID」はベースレイヤーに最適な素材のひとつではないかと思います。

但し、P.RHYTHM outerwear のベースレイヤーは保温性を優先した厚手の1素材のみのラインナップになっています。
ある程度気温が低いコンディションでの使用を推奨します。


[製品情報]
19/20モデルから縫製工場が変わった関係で、型紙(パターン)を作り直しています。
サイジングは変わりませんが、さらに動きやすく着心地が改善されました。
カラーは昨年までのチャコールグレー系からネイビー系の新色に変わりました。


POWER WOOL GRID BASE CREW / PRM-20327
Size:XSw(Women's), S, M, L
Color:NAVY HEATHER ※1カラーのみ
Price:\15,000+TAX
PRM20327-01
[製品情報]
パンツも型紙を見直しし、足首まわりの縫製方法を修正しています。
裾部分の縫製を通常のステッチ入りの縫製から、生地を折り返してフラットシーマーで縫い合わせています。
昨年までのモデルと比較すると、裾の縫製がほつれにくくなっています。
股下丈を2cmほど長く修正しています。

POWER WOOL GRID BASE PANTS / PRM-20428
Size:XSw(Women's),S,  M, L
Color:NAVY HEATHER ※1カラーのみ
Price:\13,000+TAX
PRM20428-01

製品の詳細につきましては、オフィシャルサイトを参照ください。
Official Site → prhythmouterwear.com




余談ですが、実はウールの下着は寝間着がわりに最適だったりします。
汗は吸ってくれるし、対応調整もしてくれて、臭くもならない。
古くなったウールの下着をお持ちの方は、冬は寝間着として是非再利用してみてください。

注)今回の投稿にあたり、雑誌
「FALL LINE 2020 Vol.2- 行動着を考える - メリノウール再考。その特性から見る、化学繊維との使い分け 記事を参考にさせていただいた部分があります。
ご興味がある方は本誌をお読みいただくと、さらに理解が深まることと思います。


gakumklog at 23:51|Permalink Products 

December 03, 2019

19/20モデルのアウターウェアのお話し

TP-JIRO

長らくお待たせしておりましたが、先週末からようやく今シーズンモデルのデリバリを開始しました。

早い時期からご予約いただいていた皆さまには、ご迷惑とご心配をお掛けして申し訳ありませんでした。

ようやく出来上がってきた19/20モデルですが、メインファブリックには昨年もでるから引き続き POLARTECR NeoShell を使用しています。NeoShell の機能や説明はウェブサイトに掲載していますので参照ください。

P.RHYTHMはごみなさん存知の通り毎年大きくモデルチェンジすることはありませんが、細かいところをリニューアルしています。
その中でも一番手を加えたのが YOTEI PANTS です。
例によって見た目はほとんど変わりませんが…

8YOTEI_ChestPocket

1つ目は、サスペンダーを通すパーツを変えました。
サスペンダーを通すループ自体をウェアに縫い付ける仕様に変更していますが、これによってライディング中や脱いだり着たりするときにサスペンダーがよじれることがなくなります。以前のようにループだけを別布の取り付ける仕様の場合に、サスペンダーがよじれることがあり少なからずストレスになっていました。
パーツメーカーをいくつかあたってみたのですが、なかなか我々の要望を満たすようなものが見つからなかったため、1からモールドを起こして製作したP.RHYTHMのオリジナルパーツです。
注)モールドの開発は国内のもう一社と共同で行いました。
7YOTEI_SewableLoop

ウェストの後ろにジャケットのパウダーガードと着脱可能なファスナーを追加しました。
実は12/13モデルまではファスナーを付けていましたが、13/14〜18/19モデルまでは止めていた仕様です。
7シーズンぶりに復活したのは、ここ数年で雪板やスノースケートにトライする機会が増え、スノーボードよりも遥かに雪まみれになってしまうことが多くなったからです。それも背中から雪が入ってくることがほとんどで、ジャケットのパウダーガードと一体化することで雪の侵入を防ぐのが目的です。もちろん深いパウダーライディングでも威力を発揮します。

10PowderGuard-JointSystem

それからパンツの機能をもう一つ追加しています。
裾のパウダーゲイターの外側にゲーター(足首)まわりの長さ調整できるパーツを取り付けました。
雪板やスノースケートをする際にスノーボードブーツから履き替えたときに、ゲーターの径が広すぎて雪が大量に入ってきてしまいます。一般的なスノーブーツで使用する際にゲーターを調整できるようになっています。
従来通り、ゲイターの前側には靴紐に通して固定できるボタン式のテープも取り付けています。
9YOTEI_PowderGaiters

写真では分かり難いですが、昨年モデルよりも膝まわりを2cmほど太めにして、ストレートに近いシルエットに修正しています。
膝まわりのシルエットは PEAK BIB も同様です。

PRM20222-2SAGE_1-1


続いてパンツつながりで
PEAK BIB です。
こちらもひと目見ただけでは分かりませんが、実は左側の胸ポケット(写真のビーコンが入っている)が大きくなっています。
横方向に3cmほど伸びたので、大きめのスマートフォンも収納できるようになっています。

11PK-BIB_ChestPockets

PEAK BIB の裾内側には スイス SchoellerR社製のkeprotec(ケプロテック)を使用したエッジガードが付いています。
強度が高いケブラー素材を使用しているため、スプリットボードやスノーシューを使用する際に、生地のダメージを最小限に抑えることができます。また他の補強素材は撥水加工されていないものがほとんどですが、keprotec には撥水加工が施されているため、雪の上でも安心して使用することができます。
12PK-BIB_EdgeGuard


そしてお次は COURSE GUY JACKET です。
シルエットやカッティング、基本的な仕様はほとんど変わっていませんが、4点ほど修正したところがあります。
  1. フードの庇部分のドローコードを締めたときにフードがよりフィットするようにコードがとおりる位置を修正しました。
  2. ポケットの止水ファスナー端の雨蓋の形状を修正しています。
  3. 左胸アウトポケット内部のキーチェーン先端に取り外ししやすいフックを取り付けました。
  4. ベンチレーションファスナーの引き手を細いストリングに変更し、先端はほどけにくいエンドパーツが付いいています。

お馴染みのアウトポケットが4箇所の COURSE GUY JACKET
写真は19/20モデルの新色「HISUI」が加わって、継続カラーも合わせると全8色展開。
1CG-JK_OutPocket

センターファスナーは開閉が容易で強度が高いYKK製の止水のビスロンタイプ。
グローブをしたままでフード前側の開口部を調整できるCOHAESIVE™ のコードストッパー。

2Cohaesive-FrontHood

フードの前後のフィット感を調整するコードストッパーも COHAESIVE™ 
3Cohaesive-BackHood

メッシュ素材の右側内ポケットは、ゴーグルも収納できる大きさ
4CG-JK_InsidePocket-R

右側の内ポケットは収納したものが動きにくいように伸縮性が高いパワーメッシュ素材を使用しています。
5CG-JK_InsidePocket-L

左袖口にはカードやリフト券が収納できる隠しポケットを配置。
6CG-JK_SlevePocket

ベンチレーションのファスナーの引き手はストリングタイプのものを使用してますが、昨年モデルよりも細く、紐の両端にエンドパーツが付いたものに変更しています。
0410589_Vent-ZipPull

そしてツートーンカラーでお馴染みの SMILE JACKET ですが、今シーズンから3色遣いのタイプが追加になりました。
ツートーンカラーが3配色、3色遣いが3配色、バリエーションは全6色。

ツートンカラー:HISUI×FOREST

PRM20102-3HSIFST_1-1

3色遣い:HISUI MOSAIC
PRM20102-6HSIMSIC_1-1

造り手の我々もほとんど変えたという意識は無いのですが、改めて細かいところを見直すといろいろ変えてました。

ご購入をご検討の際は、取り扱いのディーラーさんにご相談ください。
フィッティングを確認したり、配色を確認するためには試着してみることをオススメします。

YouTubeの P.RHYTHMチャンネルには、ライダーが19/20モデルを着用して滑走しているプロモーションビデオを アップしていますので、チェックしてみてください。


全国各地からスキー場オープンの情報が聞こえてきました。
いよいよ本格的にシーズンが始まりますね。
怪我や事故に気をつけて、思い出に残るような楽しいシーズンにしましょう!



gakumklog at 19:17|Permalink Products 

December 01, 2019

普通のソックスみたいなメリノウールソックス

19/20モデルの「メリノサポートソックス」の説明と紹介です。

昨シーズンとどこが変わったかといいますと、色が変わりました。
正直なところ「色だけ」です。スミマセン…

ベースカラーに薄いグレーをミックスした、杢調ので3色展開になります。

PRM20707_1CHCPRM20707_2INDIGOPRM20707_3GRN

今年のパッケージはこんな感じ。左からチャコール杢、インディゴ杢、グリーン杢の3カラー
SOCKS3-Packege

なぜ「杢調のカラー」にしたかったのかといいますと、ただ単純にわたくしディレクターの個人的な好みです。
冬になるとほとんど毎日このソックスを履いて過ごしていますが、普段着用としてはいまいちファッショナブルではないような、見た目だけでいうと「3足〇〇円」のソックスと変わらないかも… とふと思ってしまったのがきっかけです。

なにせ旅に出たときもずーっとこのソックスを履きっぱなしので、もう少しオシャレというか普通っぽい(普段着に合う)感じにしたいと思ったわけです。


そんなボヤっとした軽い気持ちで靴下屋さんにリクエストしてみたら、実際はは全くもって簡単ではなかった。。。
生産地の岐阜まで行って糸メーカーさんと打合せして、靴下屋さんとのやり取りは二転三転し、挙句の果てに2月の展示会までにサンプルが間に合わない事態になるとは思ってもいませんでした。

以下、靴下屋さんとのやり取りです。(途中の詳しいやりとりは長くなるので割愛します)

  • P.RHYTHM(以下 P):今使ってるウールの糸で杢調のカラーにしたいんだけど、できますよね?
  • 靴下屋さん(以下 靴):えっ、まぁ… 市販されているウールの糸を混ぜて杢調にすることはできますね。
  • P:いやいや、市販の糸じゃなくて、ウチが使っているウール(半防縮&シリコンパウダリング加工)で作りたいんだけど… そうじゃないと、ウチのソックスの性能が落ちることになるよね。
  • 靴:P.RHYTHMのウールは特殊な加工なので、杢調にするなら組み合わせる色のウールを別に染めないとできないです。
  • P:てことは、もう1色染めるとなると糸を手配するためのロットが増えるっていうこと?
  • 靴:そういうことになります。
要するに、杢調の色目にするためには、ベース色と杢にするための糸を別々に染めてから、2色の糸を撚糸してはじめて杢調の風合いになるということ。
杢調の3色を作るためには最低でもウール糸を4色染める必要があるということです。


あらかじめ染められたメリノウール糸も市販されていますが、P.RHYTHMのソックスに使用しているウールは、1本の半防縮ウール糸に、ナノレベルのシリコンパウダーをまぶしてから補強用のナイロン糸を螺旋状に巻きつけた特殊な加工がしてあり、市販のものとは全くの別物。
つまり市販のウール糸を混ぜて使用すると、性能 や機能が今までのものより劣ってしまうことになる。

SOCKS2-Heather
注)ベース色の “インディゴ糸” ともう1色 “ライトグレー糸” で編み込まれています

というわけで、ウール糸をもう1色染めて杢調のカラーにすることができました。
P.RHYTHMらしく、性能も機能も変わらず「普通っぽい」ソックスをつくることができました。

まぁ、すべては自己満足ですが…


天然素材のメリノウールを使用した段階着圧のソックスという機能とコンセプトは、製造をスタートした09/10シーズンから変わっていません。
吸湿性と保温性、耐久性に優れており、3日間履き続けても臭くならない防臭効果が高いのが特徴です。
ぜひ一度お試しください。

【ご使用の際のご注意】
使用する前に、洗濯することをオススメします。
新品状態のウールは表面に油分が残っているため、そのまま使用すると足裏が滑ることがあります。
一度洗濯することで油分が取れて滑りを抑えることができ、多少縮みが 出るためフィット感が向上します。
洗濯する際の洗剤は中性の液体洗剤をご使用ください。
通常の洗濯機を使用した洗濯方法で問題ありませんが、粉末の洗剤は洗剤のカスが残ってしまう可能性があるためご注意ください。中性の液体洗剤を推奨しています。
SOCKS1-洗濯
写真)左が新品んも状態、右が1回洗濯したものです。洗濯後の方が全長丈と足裏の長さが短くなっています。洗濯すると縮みますが、ウール糸表面のスケールの間にナノレベルのシリコンパウダーが入り込んでいるため、それ以上縮むことはありません。

ウールのことをもっと知りたい、ウールと化繊の違いを知りたいという方は FALL LINE 2020 Vol.2(雑誌)に掲載されている “行動着を考える メリノウール再考。その特性から見る、化学繊維との使い分け” という記事に詳しく書かれていますので、是非読んでみてください。ソックスというよりは、ベースレイヤー全般にわたって参考になる内容です。


すったもんだありましたが、最終的には「普通のソックスみたいなメリノウールソックス」ができたと思っております。
ファッショナブルな仕上がりになっているかどうかの判断はご使用になる方の判断におまかせしますが、機能と性能的には自信を持ってオススメできます。

デザインがお気に召さない場合は、雪山でこっそり履いていただければありがたいです。




gakumklog at 22:29|Permalink Products